ディスポーザースペシャリストが説明する!ディスポーザーとは?

・ディスポーザーは聞いたことがあるだけで、中身を知らない。

・どういう仕組みで、生ごみが処理されているのか知りたい。

・ディスポーザーの使い方は?

このような疑問を解決するための記事を書きました。
目を通して頂ければ、ディスポーザーの概要が理解できる内容になっています。

個人・法人問わず、ご参考にしてください。

すぐに、ディスポーザーの事を知りたい方は、それぞれ目次のリンクをクリックしてください。

ディスポーザーって何ですか?

ディスポーザーは、水洗トイレと同じような使い方で、生ごみを水と一緒に流す製品です。

ディスポーザーがないキッチンでは、排水口の網カゴなどで、生ごみをキャッチし、まとめてビニール袋に入れるなどして処理します。
ディスポーザーが取付けられたキッチンでは、排水口から、生ごみを水で流す事が出来るようになります。

例えば、食事の食べ残しなど、残り物があるとします。
食器を下げて、お皿を洗うとき、普通なら食べ残しはビニール袋に入れるなどしてからお皿を洗うと思います。

しかしながら、ディスポーザーが取付けられたキッチンでは、お皿を洗いながら、そのまま、食べ残しを排水口から流すことが出来るのです。

ディスポーザーは、キッチンを水洗化にする製品なのです。

ディスポーザーの仕組み

ディスポーザーには、いろいろな粉砕方式の製品があります。

ディスポーザーは、必ず、水が必要になります。
排水口から投入された生ごみは、処理室内部で細かく粉砕された後、水に押し流される形で排出されていきます。

処理室内部で粉砕する構造には、以下のようなものがあります。

・ハンマーミル方式

・チェーンミル方式

・ブレード式

このように、ディスポーザーには、いろいろな粉砕構造があります。
最終的には、生ごみを細かくして、水と一緒に押し流すという概念は共通している製品です。

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ディスポーザーの使い方

ディスポーザーの使い方は、非常に簡単です。
「水を流して、生ごみを投入するだけ」
これだけです。

各メーカーの製品で共通するのは、必ず、「水を出してから、スイッチを入れる」という事と、「水は最後に止める」という事です。

ディスポーザーには、2つの作動方式がありますので、それぞれ、記載しておきます。

連続投入式ディスポーザー

連続投入式ディスポーザー 使い方

1. 水を出す。

2. スイッチを入れる。

3. 生ごみを投入する。

4. スイッチを切る。

5. 水を止める。

バッチ式(フタスイッチ式)ディスポーザー

バッチ式(フタスイッチ)使い方

1. 水を出す。

2. 生ごみを投入する。

3. フタをして、スイッチをONにする。

4. 自動で止まるまで待つ。

5. 停止後、水を止める。

(注記)
※水と生ごみ投入の順番は入れ替わっても問題なし。水を1番にしているのは、投入口付近の細かいごみも一緒に投入しやすいため。

※自動で止まらない機種もあります。

ディスポーザーの動かし方には、2つの方法がありますが、共通しているのは、「水から始まり、水で終わる」という事です。
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ディスポーザー流せるもの・流せないもの

ディスポーザーで流せるもの、流せないものについては、どのような環境下で設置されているかで変わります。

また、「流せるもの」については、食材であれば、どの機種も、そのほとんどを流す事が出来るため、ここでは、「流せないもの」について記載します。

ディスポーザー付きマンションの場合

ディスポーザー付きマンションの場合は、比重の重いものが流せません。
例えば、「アサリ・シジミなどの貝殻類」「卵の殻」などが流せません。

戸建て住宅の場合(集合住宅でもディスポーザーが付いていない建物)

一方で、戸建て住宅や、集合住宅(ディスポーザーの付いていない)の場合では、「アサリ・シジミなどの貝殻類」「卵の殻」を流す事が出来ます。

これは、ディスポーザーがキッチンの排水口に取付けられるため、台所排水の配管が専用配管なのか、それとも他の雑排水が流入する管になっているのかで変わります。

もちろん、戸建て住宅(集合住宅でもディスポーザーの付いていない)などでも、台所排水が、排水経路の一番川上にある場合には、配慮が必要です。

つまり、ディスポーザーの流せるもの・流せないものについては、機種の違いもありますが、例え、優れた性能を持つ機種であっても、設置環境によっては、流せるものが、流せなくなります。

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ディスポーザーのメリット・デメリット

ディスポーザーは、その製品の特性上、「使っている人だけが感じるメリット」に大きな魅力があります。

ディスポーザーのメリット

・家の中で生ごみを貯めておくための場所が少なくてすむ。

・家の中で、生ごみによる悪臭が少なくなり、ハエやゴキブリの発生も少なくなって、衛生的になる。

・ごみに、「汚い汁」が含まれなくなり、ゴミ出しの不快さが減る。

・ごみが軽くなったり、ごみ出しの回数が減ったりして、ごみ出しの大変さが軽減される。

ディスポーザーのデメリット

・水道料金・下水道料金・電気代が増えた。

・ディスポーザーを使っている時に音がする。

・ディスポーザーの故障、異物の詰まり、排水管の閉塞などのトラブルが起きる。

(注記:メリット・デメリットの項目は、国土技術政策総合研究所の研究資料より抜粋)

ディスポーザーのお手入れ方法

ディスポーザーは本来、お手入れ不要の製品です。

しかしながら、日本で販売され使用されている製品の中には、お手入れが必要な製品もあるため、ここでは、それを踏まえて一般的なお手入れ方法を書いていきます。

1. 氷を数個程度、準備する。

2. 氷を投入する。

3. ディスポーザーを作動させる。
  ※この時、水は流さない。

4. 氷の粉砕が終わったら、水を流して、内部の氷を溶かして終了です。
1. ディスポーザーを作動させます。

2. レモンなど柑橘類の皮を数枚、投入します。

3. 皮の処理が終わったら、ディスポーザーを止めます。
ディスポーザーの中には手を入れてはいけません。
キッチン用ブラシなどを使って、ヌメリを落とします。

(注意)
お手入れの時、ハイターや塩素系の洗剤を使ったお手入れは、NGとなっています。
これは、メーカー共通の事項です。

ディスポーザーは、本来ならお手入れ不要ですが、すべての製品がお手入れ不要ではありません。
汚れが気になった時は、前述の方法を参考にしてください。

ディスポーザーの環境問題

ディスポーザーの環境問題については、いまに始まったことではなく、製品が登場した時から議論されています。

現在では、ディスポーザーを使って生ごみを処理することの方が、環境負荷が低いことがわかっています。

日本の多くの自治体で生ごみは焼却処理されています。
しかしながら、生ごみは水分が多いため、エネルギーロスが大きいのです。

ところが、生ごみを下水処理場で受け入れ、微生物で処理する場合は、焼却処理するよりもエネルギーロスは少ないのです。

それを、実証した実験が、当時の歌登町で実施されたディスポーザー社会実験です。

国土交通省ディスポーザー社会実験

この社会実験で、ディスポーザーで粉砕処理された生ごみが、下水道設備に対して、決定的な問題がないことがわかりました。

対象となった下水道設備は、
・排水設備
・下水道管渠
・下水道処理施設
です。

町内の300世帯にディスポーザーを設置して、そこから排出される生ごみを、それぞれ対象となっている部分で調査した結果となっています。

その結果から、ディスポーザーを使って、生ごみを下水道で受け入れている自治体も増えてきています。

直接投入型ディスポーザーについて

単体ディスポーザーのことです。
ディスポーザー排水を、処理設備を介さずに、下水道へ放流することから、直接投入型ディスポーザーとも呼ばれています。

下水道を通じて、生ごみを資源として集約させることが可能な仕組みです。

例えば、群馬県伊勢崎市や富山県黒部市などでは、下水処理場に集約された生ごみからメタンガスなどを抽出して発電の燃料へ変換しています。

ディスポーザ排水処理システムについて

すべての地域で、直接投入型ディスポーザーが可能な訳ではありません。
合流下水道などの検証が出来ていない事から、都市部の集合住宅では、ディスポーザ排水処理システムが前提となっています。

ディスポーザ排水処理システムは、自らの敷地内に専用の処理設備を埋設して設置されます。

専用の処理設備で、ディスポーザーの排水を処理してから下水道に放流しています。

したがって、下水道に、生ごみの粉砕物が直接流入することがなく、合流地域などでも安心して使える仕組みとなっています。

『ディスポーザーとは?』まとめ

ディスポーザーを知りたいと思った方は、様々な状況にいると思います。
お客様から、「ディスポーザーを付けたいと言われた」、自身が購入したマンションが「ディスポーザー付きマンション」だったなど。

キッチンがあるところ(扱っているところ)には、タイミングを問わず、ディスポーザーの問い合わせが入ります。

そんなときに、『ディスポーザーとは』の内容が、少しでもお役に立てればと思います。

最後に簡単にまとめておきます。

・ディスポーザーとは?
 →キッチンを水洗化にする製品です。

・ディスポーザーの仕組み
 →概念は同じだが、粉砕するプロセスが異なる3つの構造がある。

・ディスポーザーの使い方
 →2つのスイッチタイプがあるが、共通しているのは、水を流して使う事。

・ディスポーザー流せるもの・流せないもの
 →流せるものは、製品スペックではなく、設置環境に左右される。

・ディスポーザーのメリット・デメリット
 →本当のメリットは、使って初めて体感できる。

・ディスポーザーのお手入れ方法
 →ディスポーザーは本来なら、お手入れ不要。

・ディスポーザーの環境問題
 →ディスポーザーの環境負荷は低く、燃やすより効率が良い。

ディスポーザーは日本では普及していないため、最初は戸惑う事が多いと思います。

わからない事がある場合は、いつでもお問合せください。

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